コラム

不動産の売却事例 #002 金沢市Mさま

不動産売却のきっかけは?

もともと父と母は、富山県高岡市の生まれなんですけどね。わたしが小学校2年生の頃までそこにいたんですけど、商売をするには高岡はあんまりお客さんきてくれないからかな。父は全国いろんなところを探したみたいです、商売に向いてるところを。そしたら、金沢市片町の今回売却したあの家を見つけてくれて。直し直し使ってたんですよ。その自宅を使ってネーム入れの商売をしていましてね。背広の裏地の部分に名前を刺繍したりするやつです。昔は片町や香林坊には、おしゃれな背広屋さんとか洋服屋さんがたくさんあったもんで。そういうところからお仕事をもらっていたみたい。ずっと父と兄でやってたんですけど、父が35年前に亡くなって。それからは兄と母でやっていたものの、母の調子が悪くなって施設に入ることになって。それ以降は兄ひとりでこなしていたんですよ。母が去年亡くなったんですけど、その直前に兄も施設に入ってね。住む人がいなくなると途端にゴミ屋敷みたいになっていってしまいました。

のうか不動産を選んだ理由は?

実は40年前から、所有しているアパートをのうか不動産で管理してもらってるんですよ。金沢市小立野に小さい地面を所有していましてね。放っておくのももったいないので、6畳一間の台所トイレ付きのアパートを建てたんですよ。夫がサラリーマンだったでしょ。彼が転勤してアパートの管理が行き届かなくなるとマズイじゃないですか。なので一切をのうかさんにお任せしてたんですよ。アパートを建てた当初からずっと満室にしていただいて。おかげで予定通り返済できました。金沢大学のいくつかのキャンパスが小立野から角間の方に移転していったでしょ?すこしずつ入居してくださる方も減っていったのと、建物も老朽化してきたもんですから、10年ほど前から貸し倉庫として貸しているんです。不動産のことはすべてのうか不動産に任せてきましたんで、今回の売却もあたり前のように相談させていただきました。

買い手はすぐに見つかりましたか?

この十数坪のちいさい地面とこじんまりとした家は、母と兄の共有名義だったんですよ。とりあえず、法律相談の窓口でどうしたらいいかアドバイスしていただいたら、兄名義へ1本化した方がいい、と。その通り、一本化の手続きを済ませたんですけど、それからすぐに兄が施設に入ることになってしまって。それならば、と司法書士の先生が、兄からわたしへの生前贈与を勧めてくださって。わたしなら売り買いができるでしょ。兄は施設にいてなにもできないし。それでわたしへの生前贈与と所有権移転登記を済ませたんです。兄からわたしに名義が移転してすぐにのうか不動産に伺ったんですけど、そこから先はすごくスムーズでしたよ。査定書を作っていただいて、その場で媒介契約を結んでいただいて。たしかそこから10日後くらいですかね。すぐに買い手を見つけてくださったんですよ。片町で町屋風の飲食店を営んでいる方ということでした。場所を気に入ってくださったんでしょうかね。ありがたいことです。

売却契約から引渡しまでの流れはどんな感じでしたか?

実家は畳が見えないくらいのゴミ屋敷だったんですけど、売買契約の後、引き渡しまでの間に、のうかさんに手配してもらった業者さんに全部きれいにしていただきました。完全に任せっきりでわたしらはノータッチ。買ってくださる方が見つかってスッキリしたかって?あのゴミ屋敷に行かなくて済むっていう安心感と、子供時代に過ごした家がなくなってしまうっていう寂しい気持ちの両方がありましたよ。でも仕方ないんですよね。来年、売却して手に入ったお金のなかから税務署で払うべきもんは払って。残ったお金は施設にいる兄の療養のためにかかる費用に充てるつもりです。施設って受け取る年金額以上にお金かかるし。もしそれでも残るお金があれば…関東に住んでいる姉と相談して決めようかなと思っています。みなさんも空き家を所有していらっしゃるなら、かかり続ける固定資産税なんかのことも考えて、売ってしまう選択もありだと思いますよ。みなさんそれぞれに置かれた立場によるんでしょうけどね。